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コロナワクチン協奏曲(吉田庄一)

コロナ禍でのオリンピックですが、こんな状況でも強行するの、という素朴な声を無視するように、IOCやJOC、政府、東京都は、一旦決めたことは後戻りできないようです。そのことがエンジンとなり、7月までに高齢者のワクチン接種を終わらせると、政府の意気込みは強いようです。 

 

先日、県外の内科の先生と話す機会があり、間に挟まれている地方自治体の職員に相当なプレッシャーがかかりあたふたしていると聞きました。ワクチン接種については地方自治体ごとに相当違いがあるようです。私の職場では、65歳で既に2回目の接種を終えた同僚もいれば、高齢な両親の予約が取れないとぼやいている同僚もいます。 

 

わが熊谷では、5月17日に75歳以上の予約受付、5月31日に65歳以上の予約受付がありました。私の義母(89歳)の場合ですが、5月17日8時30分からの予約受付に、電話も、webもなかなか接続できず予約が取れたのは10時過ぎでした。用意できているワクチンの数、コールセンターの回線数、受電態勢、Webの処理能力など、限界を認識しつつスタートしたのでしょう。見切り発車です。 

 

5月31日の場合ですが、更に酷い状況になりました。自分の予約ですが、1時間半は覚悟して8時30分から始めたのですが、明らかに5月17日とは違っていました。キャパに対して対象人数が多すぎるのです。午前中は繋がりませんでした。お昼からは用事があり2時間半くらい中座して再度トライ。なんか意地になり離脱もできなくなり、結局予約が取れたのは18時でした。翌日の10時には予定数が終了したそうです。私と同年代の人たちに聞いてみたら、みなさん繋がらないのであきらめたと言っていました。市役所の予約サポートには6時から並び8時30分には終了したとのこと。 

 

6月7日の予約は、用意できたワクチン数も相当増えたようで、用事があり10時頃市役所に行ったのですが、順調にサポートが行われているようでした。5月31日のような事態ではなさそうで安心しました。(実際はどうだったのかわかりませんが) 

 

一昨日、散歩の途中、休憩をかねて駅のくまざわ書店に行きました。お店を出て北口に向かうと、内閣府と埼玉県が共催しているコロナのモニタリング受付を大々的にやっていました。話を聴くとそのまま受付になってしまいました。このモニタリングですが公表されているのでしょうか?ここで思ったのはこのモニタリングと全然違うことです。試しに乗ってみたのですが、あまりにも面倒くさい、そのためにたくさんの若い方々が動員されていました。おそらくどこかの企業に委託されているのでしょう。 

方法は関門を段階ごとにクリアーするやり方です。スマホのアプリをインストールさせ、必要事項の確認と入力、そして設定が完了した人に検査方法を説明してキットを配ります。これではスマホに慣れていない人にはハードルが高すぎるわと思いました。また手取り足取りのサポートがないと難しいでしょう。スマホ画面ですから文字が小さく、私などはほとんど感で入力していきました。あのような仕組みがいったいどのような経過、理由で作られたのか突っ込みたくなります。肝心の効果は? 

 

調べてみると、インストールしたアプリの「HELPO」はソフトバンクの子会社ですね。なのでスマホに特化させたのでしょう。強引なのも分かります。一般には5500円で行っているサービスをいくらで請け負っているのか。私たちは否応なしにスマホの世界に絡め取られています。いやなら使わなければいいということですが、スマホの機能からして使う人の立場にたって開発されたのだろうかと常日頃疑問を持っているので、アプリに行動を制御されているようで、とんでもない世界に入ってきたなと常日頃思っている次第です。