99人のクイーン(吉田庄一)

先日、QUEEN誕生から50年、フレディが亡くなってから30年、今だから聞きたいQUEENの一曲という番組を、NHKBSプレミアムで放映した。「99人のQUEEN」と題して、MCは小林克也さんと杏さんで進行。冒頭からハラミちゃんが登場して、世代を超えて愛されるQUEENを演出していた。杏さんもハラミちゃんも親の影響でQUEENが好きになったという。私は、子どもが小さい頃から車でQUEENをよく流していたが、わが子たちはどうなんだろう。私の車に下の子が乗ると間髪入れずに中島みゆき(たまにマイケルジャクソン)に変えられてしまう。これも親の影響といえなくもない。

 

番組の企画では、あなたの一曲も追加して100人のQUEENということらしい。私はベスト10には下の方に入っていた「キラークイーン」かな。小林克也もちらっといっていたがストーンズやツェペリンなどがロックの王道で、QUEENの登場は違和感を持って受け止められた。しかしなのだが「キラークイーン」のメロディとコーラスは衝撃的で、爾来QUEENを聴くきっかけにもなったのだが、髪の毛を伸ばし、ベルボトムのスリムなジーパンと厚底靴に身を固め、社会から顰蹙を買っていた薄汚いわれら、QUEENは素直に認められなかったのだ。

 

東京ドームが後楽園球場といわれていた頃、ジェフ・ベックをメインとしたロックフェスティバルがあった。友人と行ったのだが、そこに友人の彼女の妹が付いてきた。彼女は、QUEENが大好きでロックが好きになったと。私たちのような変な拘りがなくあっけらかんとしていた。そして日本の彼女たちに後押しされて、QUEENは一躍世界的スターに上り詰めたのだ。

 

番組では、何人かの有名人がそれぞれのQUEENを熱く語っていた。更にコロナ禍で追い詰められた医療関係者に響いた「We Are The Champions」、東京パラリンピック?で流れたという「Teo Torriatte」なども紹介していた。私は、この1時間では物足りず、次の番組で放映された「1986年のウエンブリースタジアムのライブ」も見てしまった(この年ってチェルノブイリだよな)。フレディのボーカルに圧倒される。彼はその後エイズに冒され5年後に亡くなる。彼がエイズを公表したニュースは世界中を駆け巡り、もうQUEENはお終いかと思ったが、どっこい今も生きていて、2018年公開された映画「ボヘミアンラプソディー」は大ヒットとなった。コロナ禍でも愛されるQUEENがこの番組の伏線にもなっているのだろう。世界を覆う閉塞感や不安感、差別、格差、生きづらさなど、QUEENの楽曲に励まされ救われるというのだ。(私にはそんな感情はないのだが)

 

ところで、小林克也さんはともかく、杏さんの一つひとつの言葉がこの番組の意図を明確に指し示していたと思う。彼女は自分の言葉でQUEENを語れるのだ。杏ちゃん、といった方が馴染みやすい。彼女には驚いたことがある。コロナ禍の自宅から弾き語りで加川 良の「教訓」を配信していたが、これは「うん、叔父さんか!」と笑って突っ込みを入れたくなったが、数年前武道館で開催された「ジョン・レノン スーパーライブ」の時のことだ。最後に出演者全員で何曲か歌い盛り上がっていた。その時出ていた杏ちゃん、「Power To The People」をメチャクチャ乗って熱唱していた。こんなメッセージ性の強い歌を吹っ切れたように、飛び回って歌っていたのだ。私の中では、その時の杏ちゃんが離れない。

 

ついでにハラミちゃんにも一言。何でも「耳コピ」で弾いちゃうハラミちゃん。ユーチューブで「Don’t Stop Me Now」などをUPしている。最近では都庁で弾いた「Bohemian Rhapsody」がある。本人「久々の都庁でやり切った」と。NHKもこの番組のためにどこかのストピで演奏してもらったのだろう。かなりの時間を使っていた。ハラミちゃんのツイッターでは、「NHKにちょこっと出ます」程度だったが、ファンとしては満足、願わくはフルバージョンで弾いてもらいたかった。で、この「Bohemian Rhapsody」なのだが1位かと思ったら3位だった。

 

1位は「Teo Torriatte」だった。私には意外だったが、杏ちゃんの一曲はこれだったそうだ。好きな曲と今聴きたい曲は違うそうだが、オリンピックの開会式?でこの曲が流れてきたとき、感動して涙が出たと。題名からしてそうなのだが、この曲は途中日本語で歌われる部分があるので印象的な楽曲だ。

「手を取りあって このまま行こう 愛するひとよ 静かな宵に 光を灯し 愛しき教えを抱き」なのだが、私は昔から「手を取りあって ようマイケル」と聞こえてしまう。

 

で、今だから聴きたい曲、99人のランキングは、う~む、マニアック! 

 

1位 Teo Torriatte

2位 Somebody To Love

3位 Bohemian Rhapsody

4位 The Show Must go On

4位 Love Of My Life

4位 These Are The Days Of Our Lives

6位 Spread Your Wings

6位 Keep Yourself Alive

6位 We Will Rock You

10位 Don't Stop Me Now

10位 We Are The Champions